さて、今回は、レビュー話で。
対象は、ガンガンノベル:『リヴィアサンの世界』と言うお話。
最初に言っときます。
『安心と信頼のチャー・クオリティ!』
です。解る人には、これだけで解るわけですが、それじゃ話しにならんので、素人(?)さん向けに解説。
・一度たった死亡フラグは、撤去される事はありません!
・お約束の生存フラグなんて、あると思うな!
・主人公だろうが、ヒロインだろうが、そんなの無関係!
・「力」は絶対。お約束な逆転劇はない。(する時は、相応の現実的な理由あり。)
・脱力ヘタレギャグは、癒しじゃなく、悲劇風味を引き立たせる為の隠し味。
・アクションシーンは、解説風味が強くて、理屈臭く感じるかは、好き嫌いがハッキリ分かれる。
・内蔵ぶちまけ描写とかは、むしろ平常運行。なかったら、逆に危険。(?)
とまあ、こんな感じ。
相変わらず、この人の作風は、好き嫌いがハッキリ分かれるなと。
自分は、好きなんですけどね。
にしても、今回は、色々とソフトタッチ(※1デスロリ基準)だったのは、やはり商業誌だったからかな?
同人と違って、放送コードにさえ触れなきゃ・・・と、好き勝手できないわけだから、これは仕方ない事だけども。
でもって、内容的には、まず世界観がおもしろい。
現代ものでありながら、日本は近年まで鎖国をしていて、吸血鬼が存在し、科学と魔法が存在する。
吸血鬼は脅威的な力を持った存在だけど、荒唐無稽な不死身の怪物じゃなく、むしろ、人間に圧される存在。
覆る事のない、固体としての力ではなく、「種」としての力の絶対的な差。
デスロリとは、また違ったベクトルでの、絶対的な力の差と、それに足掻く者達。
そこに奇跡なんてなくて、勝利したものは、勝利する純然たる理論と力と理由がある。
(ある意味、これこそが、チャー・クオリティの根幹と言えるのかもなわけだけど。)
人間の癖に、下位種とは言え吸血鬼と体術で渡り合う、やたら滅多等に強い倉田が居る。
しかし、それさえもより大きな力の前では、無力でしかない。(ここら辺、ネタバレなんで敢えて、直接言及しません。)
でもって、読んでて一番、面白いと思ったところ。
それは、アクションシーンでも、科(化)学的な薀蓄でも、ヘタレギャグても、ああ、やっぱりそうなるのねな、安心のチャー・クオリティでもなく。
最強最悪の力を持つ、リヴァィアサンと言う怪物の存在。
・推定全質量200メガトン前後。
・地球を何十回も焼き尽くす火を放つことができる。
・月にまで飛翔でき、深海一万メートルすら泳ぐ。
・原子を視認することが出来、遺伝子すら操る。
・そして、その全体の99%を破壊されて、なお滅びる事はない。
さて、これを読んで、リヴィアサンがどんな怪物なのか、あなたは想像できるだろうか?
ガンガンノベル:『リヴィアサンの世界』、興味を持たれたら、一度、読んでみることをお勧めします。
ただし、内蔵ぶちまけ描写とか苦手な人は、ご注意を。
※1デスロリ:サークル機械式少女の、同人デシタルノベルの作品名。
サークル機械式少女: http://mechanical-girl.web.infoseek.co.jp/