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仮面ライダー(平成シリーズ)をよく知らない人には、かなり解り辛い内容。

お題として、うちの持ちキャラ達に、平成仮面ライダーOPの曲をイメージ曲として、当てはめてみる。
ついでに、戦闘BGMとしても併用すると前提。
基本的に、メロディより歌詞内容重視なんで、多少無理矢理な部分は、この際目を瞑る。

トップバッターは、やはりヘイズ。
曲は、仮面ライダー555のOP、 「Justiφ's」を選択。
今現在の平成ライダーシリーズでは、これ以上はないと思う。
歌詞的には、全体的に当て嵌まるが、最も当て嵌まるのを部分的に抜粋すると、

"Tell me the truth 信じてた未来が 崩れ去ろうとしている"
"悲しみをくり返し 僕らは何処へ行くのだろう?"
"僕らにはまだきっと やるべきことがあるのなら"
"真実を探せ"

この部分。
「学園を卒業し、普通に、静かに暮らしていける。義理兄や義理弟達、「家族達」とは、離れても、互いに幸せに過ごし歩んで行ける。」
と言う、信じていた未来の崩壊。
即ち、卒業後のリュカとの暮らしは、望みもしない、義兄ガルディの自己犠牲の上に成り立っている事。
義弟ティースの、村の風習での殉死、助けられなかったと言う事実。
それらが存在する以上、もはや、ヘイズにとって、リュカとの二人の暮らしは、幸せと苦痛が同じ大きさで存在する。
故に、幸せになればなる程、等比の地獄になり、ヘイズの心が蝕まれていく。
そして、その事が、リュカをも苦しめる。
共に暮らしていて、気付かれずに隠せ通せる程、ヘイズは器用ではないから。
そして、また悲しみが1つ生まれ、幸せへの道を見失い、行き先は見えない。
悲しみを繰り返し、リュカと二人、何処(どんな結末)へ行くのだろう?
それでも、ガルディが、ティースが生きて居るのなら、或いは、死んでしまっているとしても、まだ、二人に対して、何かできる事、成すべき事はあるだろう。
それは何なのか、その答えを探す。
リュカと二人で、真実の幸せを探す為に。

ヘイズの周囲の人の辿る道や、自身の性質、それらを踏まえた物語をなぞると、この曲が一番似合ってると思う。
但し、あくまでも、現状でのティースくん、ガルディくんのプレイヤーさんに聞かせて貰ってる、仮想未来を前提にしての話し。
・・・ただまあ、ファィズって、戦闘アクション含めて、雰囲気的に平成ライダー中、一番チンピラっぽいから、その点で、ヘイズには似合うかも?(爆
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純白のタキシードに身を包み、デュオ・エイムは緊張していた。

目の前には、愛しい恋人が、こちらも純白の花嫁衣装に身を包み、楚々と向き合い、立ち尽くしている。
教会のステンドグラスから春の陽光が差し込み、花嫁のヴェールに反射して輝き、その眩しさにヴェールの向こうの表情は、伺い知れない。

そして、神父が近いの口付けを交わすように宣言し、二人を促す。

照れくさい気持ちを抑えて、デュオが、そっと花嫁のヴェールを持ち上げる。
そして、花嫁と目が合う。

『まさに、運命的な愛の瞬間なのだよ~!』

そう言って、嬉しそうに微笑みながら、花嫁、クモール・カマラン教師が、幾つものドラゴングラスをキラリと光らせた。




「ッッ!?ふおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッ!!??」




カバッと跳ね起き、我知らず叫びながら、デュオが荒い息を吐く。
思わず辺りを見回すと、そこは教会ではなく、薄闇に月光が差し込む、見慣れた寮部屋だった。
まだ、春前だと言うのに、額にじっとりと汗が滲んでいる。

『・・・ん~・・・ふぁ・・・おい、どしたぁ・・?』

デュオの声に、心地よい眠りから叩き起こされたルームメイトが、眠そうな声で欠伸交じりに尋ねる。

「・・・い、いや。ちょと、悪夢を見ちまってさ・・・・わりぃ、起こしちまった。」

まだ早い鼓動をなんとか落ち着かせようと、大きく息を吐いてから、デュオが、そう返す。

『ん~・・・ま、そんな時もあるさ・・・いいから、早く寝ちまえ・・・んじゃ、お休み・・・ふぁ・・・。』

そう応えると、ルームメイトは直ぐに眠りの世界へと落ち、規則的な寝息を立てた始めた。
その寝息を聞きながら、「何故ッカマラン先生ッ!?」との疑問を頭から追い出し、デュオは布団を被る。
こう言う時は、何も考えず寝るに限る。考えても、どうせ夢!しかも悪夢ッ!
それこそ、寝て忘れてしまえ!と目を閉じる。
暫くして、デュオも再び寝息を立てはじめた。


【Take.2】


純白のタキシードに身を包み、デュオ・エイムは緊張していた。

目の前には、愛しい恋人が、こちらも純白の花嫁衣装に身を包み、楚々と向き合い、立ち尽くしている。
教会のステンドグラスから春の陽光が差し込み、花嫁のヴェールに反射して輝き、その眩しさにヴェールの向こうの表情は、伺い知れない。

そして、神父が近いの口付けを交わすように宣言し、二人を促す。

照れくさい気持ちを抑えて、デュオが、そっと花嫁のヴェールを持ち上げる。
そして、花嫁と目が合う。

『・・じゃあ・・・はじめ・・・よ・・・か?・・・あな・・た?』

そう言って、嬉しそうに微笑みながら、花嫁、ローザティア・エルプスが、チャキリと愛用の剣を構え、デュオの首筋に突き付ける。
そして、いつの間にか審判服へと着替えた神父にして、ローザティアの義弟、フォルク・ノクターンが、教会の福音の鐘に代わり、闘いの始まりを告げる、ゴングを鳴り響かせた!



「ッッ!?ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッ!!!???」



布団を跳ね上げ、驚愕の叫びを上げる。
今度も周りを見回すが、やはり、そこは見慣れた寮部屋。
そして、またも、心地よい眠りからたたき起こされたルームメイトが、眠い目を擦りながら抗議してくる。

『・・・おーい・・・またかよ?・・ったく、勘弁してくれよ・・・・ふぁぁぁぁ・・・・』

苛立ちの混じった声のルームメイトに、平謝りしてなんとか機嫌を治めさせると、まだ不満そうではあったが、眠気の方が勝ったのか、再び横になると、これまた直ぐに寝息を立て始めた。
その寝息を聞きながら、「何故ッローザッ!?」との疑問をまたも頭から追い出し、布団を被って横になる。
とにかく、何も考えず寝るに限る。考えても、どうせ夢!ま、まあ、ちょっと悪くないなとは思ったけどさッ!
ともあれ、起きていても仕方ないからと、目を閉じる。
花嫁姿で微笑むローザティアの姿が、何度も脳裏にリフレインし、なかなか寝付けなかったが、それでも、やがて眠気に負け、デュオも寝息を立て始めた。


【Take.3】


純白のタキシードに身を包み、デュオ・エイムは緊張していた。

” ビチ ビチ ビチ ”

目の前には、愛しい恋人が、こちらも純白の花嫁衣装に身を包み、楚々と向き合い、立ち尽くしている。

” ビチ ビチ ビチ ”

海に面した教会の窓から、爽やかな潮騒に乗り、潮騒が室内に優しく響いている。

” ビチ ビチ ビチ ”

そして太陽は二人を祝福するかの様に輝き、届く光は花嫁のヴェールに反射して輝き、その眩しさにヴェールの向こうの表情は、伺い知れない。

” ビチ ビチ ビチ ”

何故か、先程からビチビチと何かが跳ねるような音が聞こえるのだが、きっと気のせいだろう。

” ビチ ビチ ビチ ”

そして、神父が近いの口付けを交わすように宣言し、二人を促す。

” ビチ ビチ ビチ ”

照れくさい気持ちを抑えて、デュオが、そっと花嫁のヴェールを持ち上げる。

” ビチ ビチ ビチ ”

そして、花嫁と目が合う。

『~~ッッ!!こ、このッバカッッ!!ち、ちゃんと責任取りなさいよねッ!!このケダモノ~~ッッ!!!』

そう言って、実に悔しそうな涙目の上目遣いでこちらを見上げる花嫁、アリア・フォルトーネの尾びれアッパーが、デュオの顎を盛大に打ち抜いた。




「ッッッ!!!何で、あの馬鹿だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!???」



雄叫びを上げながら布団を蹴り上げ、思わずベットに仁王立ちした瞬間、



『ウルセエェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェッッッ!!!!』



とうとうブチ切れたルームメイトの怒りの雄叫びと共に、繰り出されたスタンアタックを後頭部に受け、今度こそ、デュオは朝までの眠りについた。


END

はい、デュオくん初SS!
よりにもよって、初めてがボケ倒しSSだなんて・・・(ホロリ
まあ、でもデュオはフルボッコ要員だから、問題ないよな!うん!(良い笑顔(鬼か・・・
ちなみに、タイトル通り、某黒澤監督の作品見てたときに、このネタ思いつきました。(爆

※3/24、微妙に修正。








—————— ツライコトハ ミタクナイ カナシイコトハ ミタクナイ ——————


—————— ミナケレバ ツラクナンカイ ミナケレバ カナシクナンカナイ ——————

 

 

 

 

 

 

停泊中のエインセルの船側に腰掛け、傍から見れば、彼女はボンヤリと空を眺めていた。
ただ、傍から見ればそう見えるだけで、彼女、リィズレット・ミラーは同年代の者達に比べ、5歳分は退行しているかも知れないその思考力で、精一杯考えていた。

「・・・・・ティース、ションボリデース。」

スパの帰りにすれ違った、一組のカップル。
リィズは、女子生徒が、男子生徒を「捕獲」しているのを見た。
そして、二人とも楽しそうに見えた。
その時、師匠の「大事なものは肌身離さず持っていろ」との言葉を思い出した。

だから、考えた。

マジ狩ルフレンドリーで捕獲は「めー」だから。
ティースに、もっともっと笑って欲しかったから。
もっと一杯、楽しくしてあげたかったから。

だから、あの二人と同じ様に捕獲すれば、きっと楽しく笑わせてあげられる。
ティースは大好きな友達だから。
一杯、一杯フレンドリーだから。

後日、ティースを見つけたリィズは、意気揚々とそれを実行した。
ティースが、一杯の笑顔になるのを楽しみにしながら。
けれど、返ってきた言葉は・・・

 

『……リィズさん、これはもっとやかも……』

 

そう言われ、しょんぼりされてしまった。

「・・・オーウ。」

何がいけなかったのか?
弱いおつむを必死に駆使して、思考をグルグルグルグルまわす。
けれど、どうしてしょんぼりされてしまったのか、まるで解らない。
スパでティースは、自分が好きだと言ってくれた。
つまり、一杯、一杯フレンドリー。大好きな友達同士。
でも、ティースは笑ってくれなかった。
何故?何故?どうして?どうして?

空を見上げながら、小首を傾げて考える。

マジ狩ルフレンドリーは「めー」だ。
でも、スパで捕まえあったから、捕獲はきっと「めー」じゃない。
じゃあ何故、あれはもっと嫌?
どうすれば、ティースは笑ってくれる?
もっと一杯、喜んでくれる?


そして、不意に、閃くフラッシュバック。


『きゃーーーーーvVvV りゅーーーーかーーーーーさーーーーーんーーーーvVvV』


脳裏に映る、今までで一番嬉しそうな、ティースの姿。

「・・・オーウ?」

自分と一緒に居た時のティースは、あんなに嬉しそうに、そして楽しそうにしていただろうか?

思い出す。思い出す。一生懸命、思い出す。
思考力が同年代者の5歳分退行疑惑のリィズでも、記憶力は人並みにある。
思い出す。思い出す。とにかく必死に思い出す。
初めて会った日から、ティースと一緒に居た時間の記憶を、記憶の押入れや引き出しを散らかす勢いで思い出す。


結論、答えはNO。


「・・・・。」


無言のまま、その結論を前に考える。

ティースは、あんな感じの娘だと喜ぶ?
リュカと同じになれば、ティースは喜んでくれる??
今度はしょんぼりじゃなく、一杯一杯、笑ってくれる???

それは解らないけれど、取り合えず、自分と彼女の相違点を考えてみる。

微妙に違うけれど、髪の色は同じ。
でも、髪型が違う。
ならばと、髪を結い上げているリボンを解いてみる。
ハラリと髪が広がり落ちる。
背の中程まで、癖なく真っ直ぐに伸びた髪。
でも、彼女程には長くはない。

腰掛けていた船側から立ち上がり、自分の体を見下ろしてみる。

体形も、全然違う。
思い出せる限りだと、スラリとした感じの娘だった。
線も細い感じがした。
対して自分は?
別に太ってはいない筈だけれど、彼女の様にスラリとしていない。
筋肉質と言うわけでは無いけれど、全然、線は細くない。

実際的には、リィズはスタイルの良し悪しで言えば、良い部類だろう。
生れ付きの素養とヴォルセルクとしての身体的な鍛錬等から、適度にメリハリがあって、バランスが取れている。

けれど、人によっては同性が妬みの視線をぶつけそうなスタイルも、「相手との対比」と言う思考の前では無意味でしかなくて。

「オーウ・・・。」

海面を走る海風が、一際強く吹き抜け、リィズを撫でて通り過ぎた。
その風を受け、おろした髪が舞い広がり、陽光を反射しながら同じ色にキラキラと光る。

片手で、乱れた髪を整えながら考える。

何か違う。
よく解らないけれど、そうじゃない。
ティースがあんなに嬉しそうだったのは、そう言う理由じゃない気がする。

でも、本当にそう?
ティースが嬉しそうだったのは、そう言う理由じゃない?
もし、本当はそうだとしたら・・・

 


自分では、ティースをあんな風に喜ばせてあげられない・・・?
もっと一杯、一杯、笑わせてあげられない?
自分では・・・ティースに・・・・・・

 


胸が締め付けられる。
心が・・・
痛い・・・


 

頬を、冷たい何かが伝う。
同時に、心の何処かで、リィズに聞こえない、リィズの声が呟く。




—————— ツライコトハ ミタクナイ カナシイコトハ ミタクナイ ——————





—————— ミナケレバ ツラクナンカイ ミナケレバ カナシクナンカナイ ——————




「オーウ??」

目元の涙を拭いながら、リィズが首を傾げる。

「リィズ、悲シクナイデース、目ニゴミモ、入ッテマセーンヨ??」

今感じた筈の悲しみと切なさは、心と記憶から全て消えうせていた。
まるで、最初からそんな事実はなかったかの様に・・・。
そして、何故、涙が零れているのか解らず、ひたすら首を傾げて頭上に「?」マークを浮かべるリィズの耳に、どこかで聞いたような声が聞こえる。


”・・・な、なあ?だから、引っ付き過ぎじゃないか?嬉しいんだけどさ?いや、嬉しいんだけどさ?”

”ダ~メ!もう離してなんかあげないって、言った筈でしょ?”


声のした方向を見ると、丁度、リィズと反対の舷側に、一組のカップルが居た。
舷側に並べられた小樽の一つに、男が腰掛けている。
その背後から、女が男の首に腕を回して、その背にもたれ掛かっていた。

男は、顔を真っ赤にしながらも、幸せそうな顔で女と話続けている。
その背にもたれる女は、それこそ幸せ満開の笑顔で、男に笑いかけていた。

「・・・・・。」

暫し無言で、その二人を眺めた後、リィズの頭の中で、独特の音楽が流れる。

”ポクポクポクポク・・・・チーン!”

ポンッと手を打ち、リィズが頷く。
確か、師匠が言っていた。「押して駄目なら、引いてみろ。」と。
と言うことは、ティースの腕、つまり側面が嫌なら、ティースの背、即ち、背面をにすれば、OK!ノープロブレム!
その思考は、明後日どころか、根本からして間違っているのだが、同年代者の五歳分は退後疑惑のリィズの思考力では、それに気づける筈もなく・・・。

「~♪♪」

次の捕獲方法、即ち、新たなフレンドリーの方法を発見したリィズは、鼻歌交じりの軽やかな足取りで、キャンプへと戻って行った。


そして心の何処かで、リィズには聞こえない、リィズの声が呟く。

 

—————— ツライコトハ ミタクナイ カナシイコトハ ミタクナイ ——————


——————ミナケレバ ツラクナンカイ ミナケレバ カナシクナンカナイ ——————

 

—————— ダッテ ツラクナケレバ カナシクナケレバ ——————

 

—————— ワタシハ イツダッテ ワラッテイラレルモノ ——————

 

END

はい、どこぞのボケボケ娘のSS、まさかのシリーズ化です。
今回、ちょっとシリアス+何故、リィズはあんなにポジテイブなのか?
あのありえない程の、ポジディブさの種明かしです。
さて、今回は、難産でした。
9割程は、二日で完成してたんですが、残り一割が、遅々として書き上げられず、この程度の文量で、やたら時間かかったと言う・・orz
それと、今回のSS書くにあたって、チャットでの何気に通りすがりが、SSの伏線だったと言うギミック仕込んでみました。
仕掛けとしては悪くないかな?と思ったので、今後も使ってこうかなと思ってます。
そして、今回も登場のバカップルw
今後も、こいつらのせいで、某誰かさんの受難が、確定していく筈だったり?
拝啓、旦那様、奥様。

学園に入学致しましてから、早数ヶ月が過ぎました。
お体の程、お変わりございませんでしょうか?

おかげ様を持ちまして、わたくしは息災に日々の授業を受けさせて頂いております。

もちろん、ダーナとしての授業のみでなく、変態紳士道を更に歩み深める事も怠ってはございません。
何時か、旦那様や奥様の居られます変態道の高みに、わたくしも辿り着ける様、精進を続けます。
焦る事無く己を見据え、ダーナとしても変態紳士としても、己を偽らず誇れるようにありとうございます。

さて、話しは変わりますが、ご報告致したい事がございます。

実は、わたくしめに恋人ができました。レミフェア様と申します。
明るく活発な方で、頑張り屋ですが不器用で、強がっても内に脆さを抱え、けれど一生懸命に前に進もうと成されます、とても可愛らしい方でございます。

実は、お恥ずかしながら、わたくしの一目惚れでございまして、初めてお会い致しました瞬間から、心奪われてしまいました。
そして、レミフェア様の拳がわたくしの顎を撃ちぬいた瞬間、確信致しました。

この気持ち、まさしく愛だ!

と、脳を貫く痛みと、絶頂感にも似た衝撃と共に。

まだ、それ程月日が経ったわけではございませんが、レミフェア様がわたくしは不要となされません限り、生涯、この方への愛を貫きたい。
日々、そう想いながらお付き合いさせて頂いております。
そして、これからもそうお付き合いさせて頂きたいと想っております。

ですが、旦那様、奥様。
わたくしは、同時に恐れを払う事ができずにおります。
レミフェア様がわたくしに注いで下さる想いは、わたくしを幸せに致してくれます。
ですからこそ、尚、恐ろしいのです。
旦那様と奥様に変態紳士としての道を歩ませて頂き、わたくしは己を偽らずに受け入れ、誇る素晴らしさを学び会得致しました。
故に、変態である事を、人と違う事を恥じることはございません。

ですが、レミフェア様は違われます。
この方は、普通の御婦人でございます。
にも関わらず、わたくしの想いを受け止め、愛して下さります。
だからこそ、変態紳士であるわたくしの隣に居てくださる事で、レミフェア様が周囲からの異端の視線に傷つけられはしないかと。
わたくしの隣をを選ばれた事により、心を深く傷つかれはしないかと、その事が恐ろしいのでございます。

人は、己達と大きく違う者を受け入れたがらず、そして、大多数の同じ者達の輪から排斥したがる生き者です。
旦那様、奥様に習いまして変態である道を選び、暫くしてから、わたくしはその事を身をもって理解いたしました。

一つ一つは、小さな人の悪意でも、受け止める側には数多くが集合した巨大な悪意でございます。
一人一人は、自分の悪意が与えたものは、ほんの小さな傷程度と考えるでしょう。
ですが、その数多くの小さな傷を受けるのは、一人の身でございます。
その小さな傷の積み重なりが、どれ程大きな傷になるのか、わたくしはよく知っております。

レミフェア様を愛しく想えば想う程、わたくしは、この方の隣に居てはならないのかも知れないと、愛しさと同じ強さで、わたくしを責め立てます。
レミフェア様が、わたくしの所為で傷つく前に、この方の隣を離れるべきだと、理性ではそう理解致しております。
ですが、感情がレミフェア様の傍を離れたくないと、我侭を通して譲らないのでございます。
わたくしのこの心の我侭が、何時、レミフェア様を傷つけるかと、そう想いながらもこの方と共にありたい、もっとレミフェア様を愛したいと、聞き分けぬ己が情けなくございます。

申し訳ございません、少々、気が高ぶり過ぎた様でございます。
これでは、旦那様、奥様に泣き付く為にお便りを出させて頂くような物。
これも、変態紳士として未熟なわたくしの不徳の致すところ、唯々、恥じ入るばかりでございます。

長々と筆を綴らせて頂きました。
この度は、これまでと致します
乱文、長文の程、なにとぞ御容赦下さいませ。


敬愛致します、旦那様、奥様へ。 ラグナ・ローゼ拝。

追記。
学園にて、ムタンガなる素晴らしい水着を手に致しました。
また入手する機会がございましたら、是非、旦那様と奥様にも御使用頂きたく、贈らせて頂きとうございます。
スパの足湯で温水をパシャパシャと素足で叩きながら、彼女は珍しく考え込んでいた。

上手く言えないし、よく解らない。
でも、何か違う。
話しかければ、答えてくれる、向こうからも話しかけてくれる。
でもでも、何か違う。
目の前に居たのは確かに彼で、耳はピコピコしていたし、頭も撫でてくれた。
でもでもでも、何か違う。

じゃあ、何が違う?
何が違うと思う?
考える。考える。
思考がグルグル、グルグル回る。
けれど、やっぱり同じ答えの堂々巡り。
モヤモヤした感覚だけが、自分の中に一杯で。

それでも、がんばって考えてみる。
思考はグルグル、グルグル回って、けれど、やっぱり解らなくて・・・・?

「・・・オーウ?」

やっぱり、全然解らないけれど?

「・・・マジ狩ルフレンドリー、禁止デース??」

解らないけれど?解らないけれど??

「・・・ノット、ハンティング???」

一瞬、何か閃いて??

「・・・オーウ????」

小首を傾げて、疑問符を浮かべてみると???

「暖ッカ、ヌクヌーク!」

・・・思考投げたよ、この子。

近くに居て、一緒に話しているのに、離れた場所に居るような感覚。
近寄っても近寄っても、同じだけ距離を開けられている様な思い。
もっと彼の近くに行きたいのに、見えない壁に阻まれている様なもどかしさ。

考えても理解できなかったけれど、本能や直感が感じたそれは、距離感。
それを感覚で感じ取れても、思考で理解できなかった、彼女の違和感の正体。

考えても解らない。だったら・・

「チャージング、アーンドッ、ブレイクスルー!」

彼が大好きで、彼も大好きだと言ってくれた。
なら理解できないなりに、開いている距離を全力で、目一杯、彼に近づくだけ。
距離を隔てる見えない壁を、全力で突破するだけ。
結局、何時も通りの結論に落ち着くと、彼女はスパを後にした。

そして、スパから寮に戻る途中、彼女の隣を一組のカップルが通り過ぎた。
女子生徒が嬉しそうに、男子生徒の腕を胸に抱いて寄り添っている。

”な、なあ?引っ付き過ぎじゃないか?嬉しいんだけど、ちょっと恥ずかしいっていうか・・”

”ふふ、ダメよ?もう離してなんかあげないんだからね?”

すれ違う瞬間、そんな幸せそうな二人の会話が彼女の耳に届く。
立ち止まって振り返り、歩き去るカップルの背をじーっと見詰める。
不意に思い出す、師匠の言葉。

『お前ぇの大事なものなら、肌身離さず、ちゃんと確保しとけ。』

そして、彼女の頭の中で、独特のメロディーが流れだす。

”ポクポクポクポク・・・チーン!”

「OK!It captures it!」

何を思いついたのか、そう口してサムスアップ。
そして満面の笑顔を浮かべると、彼女は寮へと走り出す。

晴れやかな顔を見る限り、取り合えず、次に彼に合った時にどうするかは決まったようだ。

END



はい、どこかのボケボケ娘のSSです。
犠牲者は誰か、あえて申しません。ええ。バレバレだろうと申しませんとも!(笑
さて本文中、セリフに英訳和音文と、完全に英文字文の部分がありますが、これは和音の時は、コモン語発音(訛り発音)、英文字の時は、母国発音のイメージです。
エセアメリカ人って、結構難しいッ!

補足すると、現状での感情は、既に恋愛感情です。
ただ、天然ボケボケなので、友情と愛情の区別がまだできてません。
なので認識としては、「誰より一番、フレンドリーな人」と言う認識になってます。
果たして、卒業までにきちんと友情と恋愛感情の認識区分はできるのか、凄く疑問ですが!
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